ケンサワダ・フライリール(SUSSEX FLY REEL)が完成したのは1974年のことです。アルミ合金の固まりを鍛造することによって強くし、それを削り出して造り出されました。ワンピース・マシンカットと呼ばれる方法ですが、その方法で造られた世界で初めてのリールでした。 当時の一般的な製法は鋳造と言い、金属を溶かして型に入れ、固まったものを取り出す方法でした。この方法は大量生産が可能ですが、金属が硬くもろくなるため、落とすとひびが入ってしまいます。また表面が滑らかでないため塗装しますが、その塗装が衝撃で落ちると黒く錆びてしまいました。 ところがケンサワダ・リールはワンピース・マシンカットにより柔軟性を保つため、落としても割れません。精密に削れるため、誕生したときから世界最軽量リールでした。また表面が硬く錆びないため、塗装が不要となり、色が落ちることもありません。 このような優れた性能により、ケンサワダ・リールはその後のフライリールの先駆となりました。今日では世界中の高級リールが、同じ製法を採用するようになりました。 杜の家ブルック一が自信を持ってお勧めするフライリールです。